KNOWLEDGE:COFFEE CHERRY

コーヒー知識:コーヒーチェリー


私達が普段目にしているコーヒー豆は、アカネ科コフィア属に分類するコーヒーノキという植物の果実から取り出された種子です。
受粉後数ヶ月で緑色の実がなり、半年以上かけて真っ赤に熟していきます。
その果実がさくらんぼに似ていることから一般的にコーヒーチェリーと呼ばれています。

コーヒーチェリーの構造


1.外皮・果肉
コーヒーチェリーの一番外側は外皮に覆われおり、果肉や種子を守る役割を担っています。
通常は熟すと赤くなりますが、品種によっては黄色やオレンジ色に熟すものもあります。
果肉はほとんど無いため食用としてはほとんど流通することはありませんが、食べると甘酸っぱい味わいを感じます。
外皮と果肉は捨てられることが多いですが、生産者によっては農園の肥料やコーヒーの精製処理に使われます。
また、外皮と果肉を乾燥させたものをカスカラと呼び、シロップやお茶に使用されることもあります。

2.ミューシレージ
果肉とパーチメントの間にある粘液質です。
コーヒーチェリーが成長すると同時に、内側のパーチメントを覆うように発達していきます。
ミューシレージを取り除いて乾燥させたものをウォッシュド、ミューシレージを残して乾燥させたものをパルプドナチュラルもしくはハニープロセス、コーヒーチェリーのまま乾燥させるものをナチュラルと呼びます。

3.パーチメント
果肉と種子の間にある薄茶色の保護層で、内果皮とも呼ばれています。
中の種子を取り出す際に脱穀機を使って除去されます。
ウォッシュドプロセスではパーチメントを残した状態で乾燥させますが、スマトラ式と呼ばれる精製方法ではパーチメントも除去してから乾燥させます。

4.シルバースキン
種子の表面を薄く覆っている皮で、銀皮やチャフとも呼ばれています。
コーヒー豆を焙煎する時に焼失するため、ほとんど焙煎豆には残りません。
ウォッシュドプロセスの場合は焙煎豆のセンターカットにシルバースキンが残る傾向があるため、コーヒー豆を見て精製方法を予測することができます。

5.種子
コーヒーの原材料となる部分で、生豆やグリーンと呼ばれています。
通常は一つのコーヒーチェリーに対して2つの種子が向かい合うように入っており、種子の中央にはセンターカットと呼ばれる溝があります。
種子を焙煎・粉砕し、水で成分を抽出したものが私達が飲んでいるコーヒーです。

 

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