KNOWLEDGE:SPECIALTY COFFEE

コーヒー知識:スペシャルティコーヒー
スペシャルティコーヒーは風味に優れた高品質なコーヒーのことを指します。
コストや量産性ではなく、品質や風味を重視したもので、

・消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること
・生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
・適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
・適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されること。

これらをスペシャルティコーヒーの条件としています。

コーヒーが大量に消費されていた時代では、消費者に安くコーヒーを提供することが優先されていました。
その結果、コーヒーの価格低下、生産者の賃金の低下、品質の低下という悪循環が起こります。
そんな状況を脱却するために、品質向上と価格の適正化を目的としたスペシャルティコーヒーという概念が誕生しました。

スペシャルティコーヒーの評価基準

コーヒーはカップ評価が行われ、7つの項目を評価します。
合計100点満点で80点以上のものだけがスペシャルティコーヒーと呼ばれるようになります。

1.カップ・クオリティのきれいさ – 風味の汚れや欠点がなく、テロワールの特性を感じることができるか。

2.甘さ – 収穫されたコーヒーチェリーの熟度が適切か。また、熟度は均一であったか。

3.酸味の特徴評価 – 明るく爽やかな、あるいは繊細な酸味がどれほど感じられるか。

4.口に含んだ質感 – 粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りなど、口に含んだときの触感はどうか。

5.風味特性・風味のプロフィール – 味覚と嗅覚で産地特有の風味を感じることができるか。

6.後味の印象度 – 後味や余韻の印象はどうか。

7.バランス – 突出している、または欠けている風味はないか。

From seed to cup
スペシャルティコーヒーの重要なポイントとして「From seed to cup」というものがあります。
これはコーヒー豆の生産から消費者がコーヒーを飲むに至るまでの全ての過程を表しており、「トレーサビリティ」と「サステナビリティ」という2つの概念が重要視されています。

トレーサビリティ
生産や流通などの履歴を遡ることができることです。
コーヒー豆がどのような農園で生産され、どのような処理を経て輸送され、どのようなロースターによって焙煎されたのかという情報を追跡できるようにします。
トレーサビリティの導入によって消費者はコーヒーの品質について細かく知ることができます。

サステナビリティ
自然環境や人々の暮らしに配慮し、社会全体を持続させていくという考え方のことです。
農薬の禁止や森林保護を通じて自然環境の持続を目指したり、コーヒーの販売価格を保証することで生産者の暮らしを守るなど、様々な観点でサステナビリティに配慮した取り組みが行われています。

 

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